詩碑・歌碑・句碑
1.種田山頭火く郷土館駐車場入口1995年4月光市)
「つとうてきて電線の露のぽとりぽと」(大前誠二への置き手紙)
2.種田山頭火(みたらい公園1995年4月光市)
「わがままな旅の雨にぬれてゆく」(大前誠ニヘの置き手紙)
3.礒永秀雄(みたらい公園2001年4月礒永秀雄詩碑建立実行委員会)
「晦がわたしをつつむ」
海がわたしをつつむ時
空にあっては燃えさかる一つの星雲
地にあっては悲しみを吹き払う風
あなたとともに生きる水また花びらを実を受けとめる土
わたしはひたすあなたの胸の谷こころの小部屋を
乳と蜜と海の花びら潮の香りで
わたしはつつむあなたがわたしを呼ぶ時
瞬時の玉をちりばめた崩れない青い門海のいのちで
4.丸岡忠雄くみたらい公園2003年5月詩人丸岡忠雄の会)
「つばめ」
つばめが
今年もまた
柱時計の上に巣をこしらえた
時計はもとより
畳の上まで汚してしまうけど
どうしても
追出す気にはなれない
旅を終えたつばめには
この古ぼけた時計の上も
かけがえのないふるさと
巣を受ける台もつくってやろう
少し位風が強い日でも
窓も少し開けておこう
「瞳」
いのちをみつめて
うたをこぼせ
なみだではない
うたをこぼすんだ
ひとみよ
5,平康頼く普賢寺普賢堂境内大正13年1924年再建)
「ついにかくそむきはてけむ世の中をとくすてざりしことぞかなしき」
6.松尾芭蕉(普賢寺普賢堂境内)
「古池や蛙飛びこむ水の音」
7.松尾芭蕉(普賢寺普賢堂境内)
「庭掃きて雪をわするる箒かな」
8,種田山頭火(象鼻ヶ岬八十八ヶ所霊場一番札所平成8年10月堀田キクエ)
「松風のみちがみちびいて大師堂」
9.遊女の歌碑(不明)
凋防なる御手洗の沢辺に風の音つれてささら波立つ」
(種田山頭火)
全国各地を遍歴しながら、多くの名句を残した漂泊の俳人で、、
昭和8年に室積を訪れ16の句を残しています。
(儀永秀雄)
1921年朝鮮の仁川に生まれ、東大文学部在籍中に学徒出陣、復員して室積
に居住、詩誌儲駝(らくだ)」を創刊するなど、詩人として活躍し、1976年
55歳でこの世を去る。
(丸岡忠雄)
1929年光市に生まれ、詩誌「酪駝」創刊同人となる。詩集「ト短調」「ふ
るさと」など発刊。157篇の詩を残し、1985年56歳でこの世を去る。
(平 康頼)
治承元年(1177年)、平家を滅ぼす謀を僧俊寛らと企てた罪で平清盛に捕え
られ島流しとなった。その途中康頼は、室積に立ち寄り近くの小寺で出家し、
名を性照と改める。
(松尾芭蕉)
江戸前期の俳人で、主な紀行・日記に「奥の細道」「更科紀行」などがある。
「古池や…」は43歳の時の作、「庭掃きて…」は49歳の時の作。
参考資料
ふるさと郷土館から頂いた碑(詩碑・歌碑・句碑)巡りウォーク資料